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横STG『怨島太郎 Urashima Shadow』公開 / 開発小話

新作ゲーム『怨島太郎 Urashima Shadow』です。


乙姫によって大切な時間を奪われた浦島太郎が 復讐のため龍宮城を目指す横スクロールシューティングゲームです。
無料なのでぜひダウンロードして遊んでみてください。

↑どちらからダウンロードしても日本語・英語説明書が付属しています。


画面が可愛らしいので誤解されぬようタイトルを物騒にしたのですが、基本的にこのゲームでやることは復讐です。

2021年の春頃に作り始め その年の夏には公開する予定でしたが いろいろ忙しくなり公開未定になっていました。

本作の開発コンセプトは『時間と労力をかけすぎない』です。
全体的にファミコンチックなのは画面の色味に制限を設けることでグラフィックにかかる時間を削減しようと考えたからです。 そのおかげかゲーム自体は1~2ヶ月とかなり早い段階で完成しました。
ただそこからSEと音楽をつけるのが遅れに遅れるのですが…

今回は物語についてや、開発小話を少々……


怨島太郎のストーリー

zipファイルに入っているreadmeにストーリーが書いてあるのですが、ここにも同じものを書いておきます。

昔々あるところに浦島太郎という青年がいました。

ある日、太郎が浜辺を歩いていると一匹の亀が子供たちにいじめられていました。
かわいそうに思った太郎は子供たちから亀を守り、海に返してあげました。

数日して亀は再び太郎のもとへ現れました。

「龍宮城の乙姫さまに あなたの話をしましたら ぜひあなたを龍宮城で持て成したいと話しておりました」

太郎は招待を受け亀の背中に乗って海の底にある龍宮城へと向かいました。

龍宮城に着くと太郎はたくさんのごちそうや魚の踊りでもてなしを受け、乙姫からお土産に玉手箱をもらいました。
しかし帰路につくと 地上では数百年の時が経っており、太郎の家族や友人は皆死んでいました。
そして乙姫からもらった玉手箱を開くと、中から煙が出てきて 瞬く間に太郎を老人に変えてしまったのです。

あまりの理不尽な仕打ちに太郎は絶望しましたが、そこに通りかかった不思議な女性「八百比丘尼」が
太郎に力を分け与え、青年の姿に戻してくれました。

太郎は八百比丘尼に深く感謝すると共に乙姫への復讐を誓うのでした

浦島太郎という物語は、他のおとぎ話と違って分かりやすい教訓めいたものを感じることができません。もとよりそんなものは含まれていないのでしょう。そこで私は極めて人間的な物語、復讐劇としての浦島太郎を見出しました。

それからゲーム内での浦島太郎は若々しい姿で描かれていますが、これでは玉手箱で老人の姿と化した描写と矛盾してしまいます。なので伝説上の人物、八百比丘尼をストーリー中に登場させました。八百比丘尼には寿命を分け与える力もあったそうです。

難易度は控えめに

多くの人に遊んでもらいたかったのでカジュアルに作りました。
開発当初はかなりローグライク色の強いゲームになろうとしていたので、その要素を減らして作ることに。オプションは4体までつけられる想定で、しかも陣形を変えることもできるなどかなり複雑でした。
開発をスムーズにするのと分かりやすさを重視した結果、今のシンプルなオプション選択スタイルになりました。

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▲開発初期の構想。お店でアイテムを買って強化するゲームになる予定だった。

開発するにあたって最も影響を受けた作品はパロディウスです。せっかくオプションでタコを実装するなら"あのレーザー"しかありえないでしょう。
ボスの凶暴性を引き立たせるためにザコ敵のデザインは可愛らしくしました。

▲敵のイメージ図。タコボスは特にお気に入り。

 

▲ボス鮫は序盤の強敵

 


SEとBGMもラブコンで自作

知人にSE・BGMを担当してもらう予定でしたが都合が悪く、自分で作ることになりました。
Lovely Composer を使って、感覚で作曲してました。ツールが直感的で、表現に制限があるのでそれがグラフィックと同じように いい方向に働いてくれました。

▲ラブコンの画面。Asepriteもそうだが、こういうUIのソフトに弱い。

 

ゲームデザイン、プログラム、グラフィック、サウンド をすべて一人でやるのは初めてだったので、そういう意味でも怨島太郎は特別な作品になりました。
もし人気が出たらハードモードを追加したりしたいですね。

それでは。