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エイムが苦手なら敵の頭を大きくすればいいじゃない"Friends vs Friends"【デモ版レビュー】

『Friends vs Friends』のデモ版がSteamで配信された。魅力的なゲームなので紹介したい。

『Friends vs Friends』はインディースタジオBrainwash Gangが開発中の対人FPSゲームで、最大の特徴は様々な効果を持つカードを使って試合を有利に運ぶ"カードバトル"の要素だ。
基本的なルールは"先に3回相手を倒したほうが勝ち"というシンプルなものなのだが、そこにカードによる"ランダム性・戦略性"が影響してくる。

試合が始まるとまずそれぞれのプレイヤーにカードが数枚配られる。

▲「スナイパーライフルを手に入れる」「相手のジャンプを封印」「最大体力を増加」と、カードの効果は様々。

戦闘中は手札から選んだカードを好きなタイミングで発動し、相手を追い詰めていく。ただし発動すると相手にも通知がいくため注意が必要。

どちらかが死ぬと次のラウンドが始まり、手札に新しいカードが追加される。前のラウンドで残ったカードは維持されるため"序盤からカードを使いまくって圧をかける"か、"後半を意識してカードを節約するか"といった戦略がプレイヤーに求められる。

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緊張と爽快の蹴破りアクションFPS『Anger Foot』デモ版【STEAM NEXTフェス 2022】

今年もSteam Nextフェスの時期がやってきた。

Steam Nextフェスはゲームのデモ版を試したり、ライブ配信を見たりすることで最新ゲームの情報に触れることができるイベントだ。コロナ禍によってリアルイベントの開催が厳しくなる中で、プラットフォーム側がこのような催しを用意してくれるのはプレイヤーとしてもインディー開発者としても嬉しい限り。
というわけで、いくつかデモ版を遊んだ中で特に気になったタイトルを紹介したいと思う。

『Anger Foot』2023年 発売予定

今回紹介するAnger Footは 『Broforce』『Genital Jousting』で有名な南アフリカのインディースタジオFree Livesが開発中のアクションFPSゲーム。元々は7DFPSという一週間でFPSゲームを作るゲームジャムの参加作品で、そこからさらに改良が加えられDevolver Digitalのパブリッシングで発売することになったようだ。

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ゲームを愛する者へ、そして… "The Hex" 【ネタバレあり感想】

※ 本記事には "The Hex" のネタバレが含まれています。 ※
本記事はレビューではありません、The Hexを購入予定の方は今すぐ引き返してください。

つい先日、The Hexが日本語に対応したので早速プレイした。
The Hexは「Pony Island」や「Inscryption」で有名なDaniel Mullins Gamesが2018年に発売したアドベンチャーゲームだ。時系列で言うと両作の中間、2作目にあたる。

私は上記のタイトルもすでにプレイしている、特にInscryptionの豪華な演出には大変感動したものだ(もし未プレイならこちらもぜひ購入してもらいたい)
そして私が遊んできたDaniel Mullinsの作品の中でもこの「The Hex」一番心に刺さったタイトルだった。ゲームプレイヤーとしてもゲーム開発者としても。

このゲームを一言で表すなら「ゲームを愛する人がゲームを愛する人に向けて作ったゲーム」だと思う。

プレイ後の高揚感がとんでもなく、とにかく生の声で語りたくて仕方ないのだがプレイしてる人が周りにいなかったので急遽ブログに文字で残すことにした。というわけで今回はThe Hexが持つ魅力と、ゲーム文化にまとわりつく呪いについて考えてみる。

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あえてトゲに飛び込むパズル"Moonleap"、持ち物管理ローグライク"Backpack Hero"【今日の気になるインディー】

ここ最近、暇を見つけてはitch.ioTwitterのindiedevタグを覗くようにしている。
(SteamはPCゲームのメインストリームとなってきてるし、インディーゲームをもっとしゃぶり尽くしたいというゲーマーはitch.ioをどんどん使ってほしい)
その中で気になったインディーゲームをいくつか紹介したい。

Moonleap / Backpack Hero

あえてトゲに飛び込むパズル "Moonleap" <無料>

Moonleapは短いながらも秀逸なパズルプラットフォーマーだ。

最大の特徴は、プレイヤーがジャンプするとステージのギミックが切り替わるシステム。それを利用してトゲの生えている場所、動く足場の進む方向、敵の動きなどを切り替えながらステージ中のスターを全て集めれば次のステージに進む。

このシステムは地味ながらよく出来ていて、無意識にトゲの生えていない足場に飛び込むとそこにトゲが生えてきて死んでしまう。
そのためジャンプをするタイミングやスターを取る順番はよく考える必要があり、いかにギミック切り替えを制御できるかがこのゲームの鍵となっている。

▲ジャンプすると、トゲの生えている場所が切り替わる。

仰々しく書いてしまったが、実際にプレイするとパズルはコンパクトにまとめられていて、一つの問題にかかる時間はそれほど長くはない。
またアクション面での操作性も良好で、基本は移動とジャンプのみとシンプルなので問題に集中しやすい。そしてシンプルな操作ながら動く敵崩れる床無限構造のステージ逃げるスターなどギミックは幅広く飽きさせない構造になっているのも素晴らしかった。

ドット絵や音楽の優しい雰囲気も相まってストレスフリーにサクっとできるので、ぜひ遊んでみてほしい(無料だし、パズル初心者にもオススメだ)

ちなみに本作は#NoticeMe Game Jamというゲームジャムの優勝作品。…しかしPewdiePieが宣伝していたり、賞金総額が33,000ドルのゲームジャムとは豪華だなぁ…日本でも同じようなゲームジャムがあったら面白そうだ。

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名作ゲームを今更遊ぶ。 ~シーズン1~

去年から友人と一緒にひっそりと始めている試みがある。
それは「名作ゲームを今更遊ぶ」ことだ。

私は今までたくさんのゲーム(主にインディー)を遊んできたのだが、いわゆるAAAタイトルや評価の高い名作インディーというものにはなかなか手を出していなかったことに気づいた。
そこで、発売から数年が経った今そのタイトルを遊ぶことで知見を深めようというわけだ。

まずはシーズン1と称して3つのゲームタイトルを紹介したい。
DEATH STRANDINGAxiom Verge、そしてDARK SOULSだ。

DEATH STRANDING

DEATH STRANDING(デスストランディングは、「メタルギアシリーズ」などを手掛けてきた小島秀夫コナミを退社し、自身のプロダクションを設立してから最初に発表した新規タイトルだ。
ちなみに私はMGSを全く遊んだことがないので、その方向の知識はない。

"配達"を遊びにした今までにないプレイ感覚と、他プレイヤーと間接的に助け合うシステムは予想に反してかなり面白かった。
主人公サムに大量の荷物を持たせ、安全なルートを探りながら、配達先を目指すという一見地味な遊びなのだがゴールに到着した時の達成感、これには他のゲームでは得難い 山登りのような原始的な快感があるのだ。

またゲーム全体を通して"助け合うこと"が軸になっているのだが、絶滅寸前の厳しい世界でこれほどまでに優しい穏やかな体験ができるのも意外だった。
自分が作ったロープやはしごが誰かの助けになる誰かの落とし物を代わりに届ける
このような間接的な協力プレイは後述のダクソのメッセージ機能もそうだが、今後ゲーム業界で広まっていってほしい要素だ。

序盤はムービーだらけであることや話の難解さが気にならなければ、最高のゲーム体験と言えるだろう。

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非ゲーマーのための東京探訪ゲーム "Ghostwire:Tokyo" 【ゲーム雑記】

Ghostwire:Tokyoは私がここ数年で最も期待していた作品であり、最も評価の難しい作品だ。



 注意: 本記事には"Ghostwire:Tokyo"のネタバレが含まれます。

 

私はこのゲームが好きだが、万人にオススメできるかと言えばそうとは言い難い。

本作には多くの良い点と共にそれと同じくらい多くの悪い点も含まれている。
ゲーム内で撮影した東京観光写真(スクリーンショット)と共にそれらを語ろう。

 

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横STG『怨島太郎 Urashima Shadow』公開 / 開発小話

新作ゲーム『怨島太郎 Urashima Shadow』です。


乙姫によって大切な時間を奪われた浦島太郎が 復讐のため龍宮城を目指す横スクロールシューティングゲームです。
無料なのでぜひダウンロードして遊んでみてください。

↑どちらからダウンロードしても日本語・英語説明書が付属しています。


画面が可愛らしいので誤解されぬようタイトルを物騒にしたのですが、基本的にこのゲームでやることは復讐です。

2021年の春頃に作り始め その年の夏には公開する予定でしたが いろいろ忙しくなり公開未定になっていました。

本作の開発コンセプトは『時間と労力をかけすぎない』です。
全体的にファミコンチックなのは画面の色味に制限を設けることでグラフィックにかかる時間を削減しようと考えたからです。 そのおかげかゲーム自体は1~2ヶ月とかなり早い段階で完成しました。
ただそこからSEと音楽をつけるのが遅れに遅れるのですが…

今回は物語についてや、開発小話を少々……

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