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壁、労働者、権力。 " THE WALL 墙 " 【ゲーム雑記】

 

中国産の 検閲制度を題材にしたゲーム "THE WALL 墙 " をプレイした。

プレイ時間は 1時間かかるか かからないか ぐらい

壁にハマったり、若干 操作性や 物を拾うのに苦労する時があるが、短い内容なので 苦には感じなかった。あと安い。

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世界観はシンプルで、それでいて冷酷

ネットの世界を 具現化・視覚化した サイバー空間では、ほぼ すべての人間が 兵に監視されながら 黙々と歩き続けている。

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ここに自由はなく、列から離れるだけで 兵に銃を向けられ 

「列に戻れ!」 この命令を守らないものは 即 射殺される。

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プレイヤーが この兵士達に対して 有利に立ち回ることは "ない"。

 

"壁" を壊して "当たり前" を手に入れる

 

 我々は ネットを活用して 様々なことをする。何かを調べたい時 Googleで検索をしたことはあるだろうか?  何かを見たい時 Youtube を開いたことはあるだろうか?

この世界では それができない、壁があるからだ。

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THE WALLの目的は「壁を壊し、見たいサイトを見ること」

そのためには ツルハシで壁を壊し、兵士から鍵を盗まなければならない

もちろんコソコソと 静かに。

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プレイヤーが操作しているのは、無力な労働者ではなく 革命の英雄なのかもしれない。

 

 

THE WALL と "政治的な背景"

 

このゲーム そして このゲームが作られた経緯は ストアに書いてあるように「ネット検閲制度に不満があるから作った」と非常にシンプルなのだが、 そこには 非常に めんどくさい 政治的背景がある。

あくまで 作者は 政治的な思想について とやかく言っているわけではなく、「中国の ネット検閲制度について 不満がある」 というだけのようだ

というのも 中国の検閲制度は厳しく、日本でも 一時期 ニュースなどで取り上げられ 話題になった。(一部ワードで検索できないとか アクセスできないサイトがあるとか)

 

個人的に THE WALLが 全体的に青っぽい色なのは、何か意味があるのだろうかなどと 勝手な深読みをしていたのだが、Gameover時に 画面が真っ赤になるのは あからさますぎる と感じた。

 

THE WALLに明確なストーリーはないが、現実の中国が その役割を果たしてくれるだろう。 とにかく楽しかった。